板橋区仲宿・板五米店

板五米店・改装前

 今から2年ほど前。

 近所の仲宿商店街にあった「花の湯」という老舗の銭湯が取り壊されて(こちらのページ参照)しばらくたった頃。自分はなんとなく危機感を感じて、近所の古い建物を手持ちのカメラで撮りまくったことがあります。
 仲宿商店街の入口にある、この元・お米屋さんもそのとき撮影したうちの1件。

 当時は建物の正式名称も知らなかったが、後に知ったところでは、店の名前は板五米店大正三年築とのこと。長いあいだずっとこのままだったので、商店街の一等地にありながら、営業していないのが当たり前になっていました。
 ところが去年の年末になって、この建物に急激な変化が起きる。

板五米店・改装後

 現在、この建物はおむすびカフェ(古民家カフェ)として再生され、昨年末の12月15日にはオープニングセレモニーも行われ、すでに営業がスタートしています。私も、微々たるものですが、改装費用のクラウドファンディングに寄付させていただきました。

板五米店・二階

板五米店・二階

 ↑二階の様子。上の写真の窓のすぐ外が仲宿商店街の通りです。

板五米店・おにぎり定食

 ランチ定食のおにぎりも美味しかったし、食べたらすぐに席を立たなきゃいけないような雰囲気がないのが嬉しい。普通に日常使いできそうなお店です。
 この物件に関しては、まさか「営業していない状態の写真」のほうが貴重になるとは思ってもいませんでした。

板五米店・階段

 ところでこの建物、多くの人が「子供のころからずっと閉まっている」「空いているのを見たことがない」と書き残しているのですが…

 私は、この建物が営業しているのを見た記憶があります。
 こんな古い建物が現役なんだ、と驚いた記憶があるので、多分、思い違いではないと思う。
 私がここに引っ越して来たのは15年ほど前で、その頃の記憶だと勘違いしていたが、「子供のころから閉まっている」という話をいくつか聞くと、どうやらそうではないらしい。

 ネットで検索してみると、こんな写真がありました(ぼくの近代建築コレクションより)。
 ここに掲載されている写真は、店先にヤマト運輸の看板が置かれており、米屋としてではないが、なにかの店として営業している雰囲気があります。
 仲宿の町は、引っ越す前から大学の先輩や、会社の同僚が住んでいて、訪れたことのある町だったので、私の記憶はこの写真の頃ではないかと思う。


十条の空き家

 直接の関係はないのですが、ついでに一軒、気に入っている物件の写真を。
 仲宿からさほど遠くない、十条銀座の近くの写真。
 こちらの建物も元は商店のようだし、何のお店だったのだろうと思いながら、いつも前を通りすぎています。



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