2017年・谷中一箱古本市報告

 何かと忙しくて、あっという間に一ヶ月が過ぎてしまいましたが、遅ればせながら4月30日の「谷中一箱古本市」の報告です。
 今年のテーマは、幻影城出身作家(泡坂妻夫・連城三紀彦・竹本健治)特集でした。

2017年・谷中古本市(竜蹄堂)

 この三人は以前から大好きな作家ですので、いつか特集をやりたいと思っていたのですが、昨年の「このミステリがすごい」で、竹本健治『涙香迷宮』が一位を獲得。さらに三月には「ミステリ読者のための連城三紀彦全作品ガイド」が出版され、これ以上はないほどの条件が整いましたので、今しかない! と決行。ところが結果は、このところ話題がなかった気がする泡坂妻夫が売上冊数ではトップ、と意外な結果になりました。

2017年・竜蹄堂出品作

 今回の出品作の一部です。泡坂妻夫『迷蝶の島』は昔から入手が難しい作品で、かくいう私も、自分の蔵書分は古本屋を回って手に入れました。竹本健治『狂い壁 狂い窓』『腐蝕』(旧題=腐蝕の惑星)は、竹本作品の中ではマイナーですが、どちらも私のオススメ作。『狂い壁 狂い窓』は、昔病院だった建物を改築した、昭和なアパートで繰り広げられるホラー・ミステリ。建築マニアは見取り図を見るだけで萌えられるシロモノ(笑)。『腐蝕』は美少女・ティナの周りで次々に起こる人間消失事件。ホラーか? と思わせて、中盤からの意外な展開が見ものです。

旧安田楠雄邸庭園

 ここも、今回の古本市の会場の一つ。旧安田楠雄邸庭園。店番の合間に見学に行ってきました。広々としていて、日陰もあって、いい場所だったなぁ… 次はここに出店してみたいもんです(とさりげなくアピール)。

古本市の日に見かけたアパート

 近所で見かけた綺麗なアパート。今は何かの事務所なんでしょうか? 詳細は不明。


 幻影城ファンクラブの会員だったというお客さんにも来ていただき、お話しができて、嬉しかったです。
 出店させていただいた古書ほうろう様、お世話になりましたm(_ _)m



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