北海道の近代建築(小樽編6)

 帰りの札幌駅。「どこから見ても登山客」の大きなザックを背負ってホームに立っていると、
「どこに登ってきたんですか?」
 と、北斗星の車掌さんに声をかけられました。
 車掌さんも登山をやる人だそうで、「旭岳です」と答えてしばらく立ち話していると、

「失礼ですが、個室のお客さんですか?」
「いえ、違いますけど…」
「今日は月曜日なんで、ソロ(個室)が空いてますよ。席を替えてあげましょうか?」

北斗星・ソロ

 よっしゃ! 前から憧れていた北斗星の個室! 最後の乗車機会でギリギリ間に合った! このソロというタイプの個室は、2段ベッドのB寝台と料金は同じなんですが、競争率が高いので、一度も取れたことがなかったんです。ザックおかげで声をかけてもらえたわけで… 大きなザックも背負ってみるもんだ(笑)。

北斗星

 今頃は、最後の北斗星が東京に向けて走っている頃です。駅はカメラを持った人たちで混雑しているはずで、それを苦々しく思う方もいるでしょうが、本来、北斗星は普通の人が普通に利用していた列車です。特に登山装備のときは、危険物扱いになるピッケルや、大きなザックを持って空港をウロウロするのが嫌で… そのまま乗って、すぐに降りられる夜行列車はありがたい存在でした。惜しむ気持ちも、どうか分かってください。

北斗星



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